謎解きやゾッとする話が好きな人におすすめの漫画のジャンルといえば、「サスペンス・ミステリー」。
ということでこの記事では数々のサスペンス・ミステリー漫画を読んできた僕が、よくある人気ランキングとは関係なく「サスペンス・ミステリーの漫画」に限定してひたすらおすすめの作品を紹介していきます!

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おすすめのサスペンス・ミステリー漫画
幽麗塔

作者 | 乃木坂太郎 |
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巻数 | 全9巻(完) |
期間 | 2011〜2014年 | 出版 | 小学館 |
残酷描写すら美しい。昭和29年の神戸が舞台の謎解きミステリー
推理小説を好む無職の青年・タイチは、同級生の前で見栄を張って困っていた所を、美青年・テツオに助けてもらう。しかしその流れで2年前に女性が惨殺された幽麗塔へ何故か連れて行かれ、そこで謎の人物に磔にされてしまうのだった…。幽麗塔に隠された財宝を巡る、物語が始まる。
『医龍』の乃木坂先生が描く一癖も二癖もあるキャラクターたちが皆、妙な色気があって魅力的!肝心のストーリーも、ミステリー好きを唸らせる展開ばかり!

©乃木坂太郎/小学館
実はこちら、1898年にアメリカの女流作家アリス・マリエル・ウィリアムソン氏が発表した『灰色の女』を基にした黒岩涙香氏の翻案小説『幽霊塔』を基にした作品なんです。
あの江戸川乱歩氏もリライトしているほどの作品なので、ミステリー好きなら読んで損はないですね。
幽麗塔を読む
adabana 徒花

作者 | 原案 - 手塚だい 作画 - NON |
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巻数 | 全3巻(完) |
期間 | 2020〜2021年 | 出版 | 集英社 |
親友を殺した女子高生の「本当の狙い」は一体なんなのか?
ある田舎町でバラバラ殺人事件が起こる。被害者は女子高生・五十嵐真子。犯人として警察に自首したのは、被害者の同級生・藍川美月だったが、彼女の供述には不可解な点があり…。
作者は『ハレ婚。』で有名なNON先生。たった3巻で完結したとは思えないほどの重厚で悲哀に満ちた物語を、これ以上ない優しく美しい絵で描ききっているのは流石としか言いようがありません!

©手塚だい/NON/集英社
吐き気がするほど嫌な場面もあり、同時にとても悲しい気持ちになる作品ですが、最後まで読んだら間違いなくもう一度読み直したくなるはず。
全ての謎が解けた後のエピローグには、思わず涙腺が緩みました…。
adabana 徒花を読む
テセウスの船

作者 | 東元俊哉 |
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巻数 | 全10巻(完) |
期間 | 2017〜2019年 | 出版 | 講談社 |
父は冤罪なのか?タイムスリップ系クライムサスペンス開幕
警察官・佐野文吾は、北海道音臼村の小学校でおきた無差別毒殺事件の容疑者として逮捕される。そして28年後、佐野の息子・田村心は冤罪の可能性はないかと調査を始めるが、事件が起こる約半年前の音臼村にタイムスリップしてしまう…。
ドラマ版も有名な本作ですが、タイムスリップという非現実的な設定にも関わらず、緊張感が途切れることなく最後までハラハラして読むことができる名作です!

©東元俊哉/講談社
1巻を読んで先が気になったら、そのままあっという間に10巻まで読み進めてしまう人が大勢いるのではないでしょうか。
ドラマ版を先に見てしまった人も、問題なく楽しめますので是非読んで見てください!
テセウスの船を読む
ヒミズ

作者 | 古谷実 |
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巻数 | 全4巻(完) |
期間 | 2001〜2003年 |
出版 | 講談社 |
天才ギャグ漫画家が突如始めた、本格サスペンスホラー
母親と二人で貸しボート屋を営みながら、平凡な生活を望む中学生の主人公・住田。しかしある事件をきっかけに、普通の生活を送ることを諦めた住田は「悪い奴」を排除すべく、包丁を隠し持ちながら夜の街を徘徊するようになった…。
『行け!稲中卓球部』などでお馴染み、ギャグ漫画好きからしたら神様のような存在の古谷先生が、ギャグ漫画以外の漫画を描いた初めての作品!

©古谷実/講談社
今までの作品もギャグ漫画なのにメッセージ性の強い作品ばかりでしたが、いきなりのサスペンスで、しかも重すぎる内容だったので最初はビックリしました(汗)
しかし突出した才能を持った人は、ほかのジャンルでも結果を出せてしまうんですね。主人公が吐く言葉が、物凄く胸に刺さります。
ヒミズを読む
ホームルーム

作者 | 千代 |
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巻数 | 全8巻(完) |
期間 | 2018〜2020年 | 出版 | 講談社 |
えっ…?一話目のオチにドン引き必至!
毎日の様に陰湿なイジメを受けている女子高生・桜井幸子。それでも学校に来ることができるのは、優しくて格好いいラブリン(愛田先生)がいつも守ってくれるから…。
表紙の絵に惹かれて読んでみたのですが…1話目からビックリ!ネタバレになると面白さが半減してしまうのであまり多くを語れませんが、とりあえず読んでみて欲しいですね(笑)

©千代/講談社
ちなみにこの漫画、サスペンス漫画とは思えないくらいハイレベルでシュールな笑いを入れてくるので、ギャグ漫画としても楽しめます。
おそらくこの作品がデビュー作?の千代先生の、次回作を早く読みたい!
ホームルームを読む
MW

作者 | 手塚治虫 |
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巻数 | 全3巻 |
期間 | 1976〜1978年 |
出版 | 小学館 |
漫画の神様が描く、狂気の短編サスペンス
表の顔は容姿端麗・頭脳明晰なエリート銀行マンだが、裏の顔は人の心を持たない連続殺人鬼の結城美知夫。彼が人を殺し続ける理由…それは彼が少年時代に、秘密化学兵器「MW(ムウ)」を吸ってしまったことが原因だった。
漫画の神様・手塚治虫先生の数ある作品の中でも、異彩を放っている大問題作!主人公である結城の狂気は、サスペンス漫画に慣れている人でもゾッとするほど…。

©MW
1970年代の作品ですけど、サスペンスものが好きな人には避けて通れない名作ですね。
名作と呼ばれる作品は、いつどの時代に読んでも色褪せません。
ウロボロス -警察ヲ裁クハ我ニアリ-

作者 | 神崎裕也 |
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巻数 | 全24巻(完) |
期間 | 2009〜2017年 |
出版 | 新潮社 |
ドラマ化も大成功した、裏社会系サスペンス
15年前、大切な人を殺された小学生の龍崎イクオと段野竜哉は、犯人の後ろ姿を観たにも関わらず、金時計をした刑事に証言を強引にもみ消された。そして今、警察になった龍崎とヤクザになった段野は、2人で復讐を果たそうとしているのだった…。
物語の核となる「金時計は誰なのか」という謎だけでなく、イクオが刑事として向き合う事件の一つ一つにもドキドキさせられっぱなし!なので最終話まで一切ダレることがないですね。

©神崎裕也/新潮社
普段はおっとりなのに実は一番凶暴なイクオも、クールだけど情に熱い段野もどちらも魅力的で、バディものが大好きな人にもおすすめ!
ただこの漫画を読むと、しばらくは警察のことが全く信用できなくなってしまいますので、その点だけ注意してください(笑)
ウロボロスを読む
でっちあげ

作者 | 原案 - 福田ますみ 漫画 - 田近康平 |
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巻数 | 全4巻(完) |
期間 | 2019年〜2021年 |
出版 | 新潮社 |
教師と親、どちらが本当の事を言ってるのか?
2003年「教師によるいじめ」と認定される事件が福岡で起きた。マスコミを通じて全国でも知られた事件は裁判へ。そこで正義の鉄槌が下るはずだったが…。実際にあった事件をまとめた書籍をコミカライズ!
多くは語れませんが…もしかしたら何もしてなくても突然全国に悪人として名前を晒されてしまうかもしれないと思うとゾッとしました。他人ごとではないですこの話は。

©福田ますみ/田近康平/新潮社
気になってwikiで事件を調べたら、判定が言い渡されて決着しているようですが………何も言えない(汗)
第一印象で物事を決めてしまうのは、とても危険ですね。
でっちあげを読む
うなぎ鬼

作者 | 原作 - 高田侑 作画 - 落合裕介 |
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巻数 | 全3巻(完) |
期間 | 2014〜2015年 |
出版 | 少年画報社 |
闇社会のスリリングさを上手く利用した、極上のホラーサスペンス
借金に苦しんでいた主人公・倉見勝は、ある人物に拾われて裏稼業をする事に。しかしある日、50~60キロのコンテナを運ぶだけで15万円出すという仕事を頼まれてしまい…。
原作は高田先生の小説なのですが、小説の不気味な雰囲気を漫画で見事に表現しています!グロいだけの漫画とは全然違う「上質」のサスペンス漫画ですね。

©高田侑/落合裕介/少年画報社
ホラーサスペンスだけでなく、アウトロー漫画の要素も含んでいるので、その辺りが好きな人にもおすすめ!
たった3巻で完結していますが、これ以上ないくらい丁度よく終わるのも嬉しい所。何度でも読み返せます。
うなぎ鬼を読む
岸辺露伴は動かない

作者 | 荒木飛呂彦 |
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巻数 | 2巻 |
期間 | 1997年〜 |
出版 | 集英社 |
ジョジョ好き以外にも読んで欲しい!極上のオムニバス形式サスペンス漫画
漫画家・岸辺露伴が取材先で体験した恐怖のエピソードとは一体‥?「ジョジョの奇妙な冒険」第4部に登場する岸辺露伴が、物語の案内人として登場するスピンオフ作品です。
ジョジョの人気キャラクターがメインですが、ジョジョ読んでいなくても全く問題ありません。なので純粋にホラー系のサスペンス漫画を読みたい人には是非手にとって欲しい!

©岸辺露伴は動かない
収録されているエピソードは4つだけなのですが、どれも読み応え十分!
最初に収録されている「懺悔室」から、荒木先生のいい意味でのぶっ飛んだ狂気が溢れていて、ゾクゾクするはずです!オチも最高!
岸辺露伴は動かないを読む
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まとめ


オススメしたい漫画はもっともっとあるので、もし良ければ漫画カテゴリーにある他の記事も読んでみてくださいね。
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