こんにちは、えもやん(@emoyan_stone)です。
今回歌詞の意味を解説・考察する曲は、2枚組アルバム『The 7th Blues』収録の「春」。タイトルの爽やかさとは真逆の、重い歌詞と切ないメロディですが、これ以上一緒にいることはできない・・・と悲しい決断をしてしまった不倫している男女の曲で、シングルとして発売してもおかしくないほどのB'z屈指の名バラードです。
では早速「春」の歌詞を深掘りしていきましょう。
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「春」情報
収録 | The 7th Blues(7thアルバム / 1994年) |
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制作 | 作詞 - 稲葉浩志 作曲 - 松本孝弘 編曲 - 松本孝弘 / 明石昌夫 |
動画 | YouTubeで検索 |
「春」解説・考察
この曲の主人公は、配偶者がいる女性を愛してしまった男性。
別れようかどうかの葛藤の物語ではなく、もう別れを決めた後の2人の様子が描かれています。
これ以上一緒にはいられない
寄り添うこともなくにわかに夜は消えた
奪う決断はできなかった主人公。そしてその答えを受け入れた彼女。
2人は今までのように愛し合うことはせずに、別れの時間だけが近づいています。
タイトル「春」の意味
少しだけ春が近づいてる気配はするけれど
なにも言えないで過ぎてゆく
君の影を見送るだけ
逢うたびつぼみは焦かれてく
哀しいほど熱をはらみ
Bメロとサビの歌詞にタイトル「春」の意味を読み解くワードが隠されています(2番のサビにもありますが、それは後ほど)。そのワードは「少しだけ春が近づいてる気配はするけれど」と「逢うたびつぼみは焦かれてく」です。
春が近づけば色々な花が咲き開きます。
しかし、「少しだけ春が近づいてる気配はするけれど」の後につぼみが焦がれる様子を描いているので(つぼみは、まだ咲き開いていない花を意味します)、2人の恋のつぼみは咲き開くことなく、少しづつ焼け焦げていた・・・ということを伝えてます。つまり「春」というのは「2人が一緒になる時(願望)」を示しているんですね。
言いたいことが言えない・・・
何度かその手を振って君は路地を曲がる
口を開ければ綺麗好きな言葉が本音の邪魔をする
たかが恋なのに いつからこんな臆病になったの
いよいよ別れのとき。
本当は「離したくない」とか「好きだ」とか言いたいのに、いい格好しいの主人公は「幸せにね」なんて思ってもいないようなことを口にしてしまいます。
なにもかもがうまくいったのか
華やかに咲いて散るような
瞬間を二人求めている
そして1番のサビの「つぼみ」同様に、2番のサビの2回し目では「華やかに咲いて散るような」と、ここでも花にまつわるワードが出てきます。
本当は、「春」が訪れて、2人の恋のつぼみが咲くことをお互いに願っています。しかし奪う勇気を捨ててしまったので、その願いが叶うことはありません・・・・。
結末は・・・?
変えてみようか裸になって
寂しい街から連れ出して
遠い国で君を抱きたい
本音を曝け出して彼女を奪って、どこかで2人暮らし抱き合いたい!
しかしそれは実行されずに2人の物語は静かに幕を閉じてしまいました。
「春」オススメの一節
この曲のオススメの一節は2番のBメロ!
よく「本音」と「建前」と言いますが、建前をこんなに美しく表現した言葉があったでしょうか?
稲葉さんは、まさに詩人ですね。
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まとめ
タイトル「春」の意味は人それぞれ解釈が違うと思います。
是非一度、自分なりのこの曲の「春」の意味を考えてみてください!